【実録】ゼロからのドッグラン開拓記〜第一章〜
■ 運命を変えた「一言」
数年前から通い詰めている、ご飯が最高に美味しい「某・鯉料理屋」さん。
仕事でもプライベートでもお世話になっている、私にとって大切なお店です。
ある日の食事中、私はマスターに何気なくこう切り出しました。

「マスター、いつかここでドッグランをやりたいんですよね」
すると、返ってきたのは予想外の言葉。

「お、近くに空いとる土地があるぞ。見てみるか?」
■ 理想の土地に見えた「1反5畝(いったんごせ)」
案内されたのは、お店のすぐ近く。
何十年も放置されているというその場所は、一見すると田んぼのようでしたが、草はきれいに刈り取られた約450坪(1反5畝)の美しい長方形でした。
💡 ここで知識の補足:面積の単位 地方の土地探しで必ず出てくる単位が「反(たん)」や「畝(うね)」です。
- 1畝(せ) = 約30坪(約100㎡)
- 1反(たん) = 10畝 = 約300坪(約1,000㎡)
- 15畝(1反5畝) = 約450坪
- ドッグランとしては十分な広さです。
「ここだ!完璧だ!」と確信した私は、勢いで言いました。
「マスター、貸してください!」

「よかよー笑」

あっさりOK。その瞬間、僕の頭の中では“完成図”が出来上がっていました。
……しかし、現実はそう甘くありません。
■ 登場!不動産業を営む「社長」
この話を、地元の不動産賃貸・売買を幅広く手がける「社長」に相談しました。
彼は何十棟もの物件を動かしてきた、土地の酸いも甘いも知り尽くす、いわば僕の「不動産の師匠」です。
意気揚々と報告する僕に、社長から飛んできたのは、お祝いの言葉ではなく「怒涛の質問攻め」でした。
正直、半分以上意味が分かりませんでした。
「……えっ、ただの空き地を借りるだけじゃダメなんですか?」と固まる僕に、社長の厳しいレクチャーが始まりました。
■ ぶち当たった「農地の壁」と「5反のルール」
ここで、社長が教えてくれた「農地を扱う怖さ」を整理します。
ここを知らないと、ドッグラン計画はスタート直後に詰みます。
⚠️ 土地探しの前に知っておくべき「農地のリアル」
耕作権(こうさくけん)の存在: 農地を借りて耕作する権利。これが残っていると、たとえ持ち主のマスターが良いと言っても、勝手にドッグランにはできません。
農地転用(のうちてんよう)のハードル: 田んぼや畑を別の用途(ドッグラン等)に変えるには、農業委員会の「許可」が必要。場所によっては「100%転用不可」というエリアも存在します。
一般人を拒む「5反(50アール)」の壁: かつては「合計5反(約1,500坪)以上の農地を耕作している農家」でないと、農地を借りることすらできませんでした。
「いいか、5反も持ってない一般人が、農地のまま貸し借りして何かを始めるなんてのは、制度上ほぼ不可能なんだよ」(社長)
※現在は下限面積制限が廃止されましたが、それでも「農業をしない人」が農地を借りる審査は非常に厳しく、ドッグランへの転用は一筋縄ではいきません。
■ 社長の「1,000万円級」の失敗談
社長は、自分の過去の失敗も包み隠さず話してくれました。
「土地はな、一歩間違えれば一生モノの『負債』になるんだ。知らないってのは、それだけで最大のコストなんだぞ」
毎日3時間、それが1週間。社長のレクチャーを受け、僕は自分の無知を思い知らされました。
心が折れかけましたが、同時に、「適当に契約しなくて本当に良かった」と震えました。
■ 地域のリアルを知り、「条件」を整理する
・田んぼ、畑、山林の相場は全く違うこと
・相続で困り、手放したいのに手放せない地主がいる現実
・使われていない「眠れる土地」が山ほどあること
社長に言われた言葉が胸に刺さります。
「焦らんでいい。条件をちゃんと決めれば、必ず出会える。」
■ 初めての“整理”と、このサイトの目的
勢いだけで動いていた自分を止め、社長の教えを元に、僕は初めて「土地の条件」を書き出しました。
・なぜやりたいのか?
・どんな場所(インフラ、接道)が必要か?
・最低条件は何か?
・将来、その土地をどうしたいのか?
これが今、このサイトで公開している「土地条件まとめ」のベースになっています。

この開拓記は、成功自慢ではありません。
「無知だった僕が、プロに怒られながら、一つずつ学んでいくリアルな記録」です。
もしあなたが、「地方でドッグランをやりたいけれど、何から始めていいか分からない」なら、この記録を“最初の教科書”にしてください。
■ 第一章まとめ
社長のレクチャーで「農地(田んぼ・畑)」の難しさを痛感した僕は、ここで大きな方向転換を決意します。
「農地がダメなら、別の『地目』を攻めるしかない。」
学びながら、進めばいい。これが第一章で得た最大の気づき。 ここから、僕の泥臭い「土地探し」の本当の旅が始まります。
第二章:地道な足とネットの力 〜山林・宅地に絞った執念の探索〜
この挑戦を、見守ってください。
ご連絡お待ちしております!!!

